真鍮をデザインに取り入れてみよう!


真鍮は黄銅とも呼ばれ、銅(60%)と亜鉛(40%)の合金で出来ています。
        黄銅は読んで字のごとく「黄色い銅」これを真鍮と呼びます。
        真鍮は硬度が高く、柔らかい銅に比べると加工性が良い為、ネームプレートや計器版、配線機器にも使われています。
        最も身近な物で、日本で使われている五円玉(厚さ1.5t外径φ22)も、真鍮の素材が使われています。
        英語では真鍮を「brass」ブラスといい、ブラスバンドで使われる金管楽器のトランペットなども真鍮素材が使われています。
研磨をし鏡面仕上げにすると、金に似た光沢がでるので、金の代用品としても使うことができます。

これは、生地の表面が空気や手に触れる事により酸化し、使えば使うほど革製品のように味として変化してゆく素材です。
当社では、100年以上前のアンティークの風合いから、30年経過のヴィンテージまで人工的に経年変化(エイジング)加工を施す事が可能です。
素材表面の処理が違うだけで受ける印象が変わります。古美色・古美・古色・パティーナ・硫化イブシなど呼び方もまちまちです。

通常の真鍮生地

ヴィンテージ仕上げした物

アンティーク仕上げした物
この酸化被膜ですが、金属研磨剤(ピカール等)で磨けば新しい輝きを取り戻すことが可能です。
このように、金に似た美しい輝きから、味わいのあるアンティークまで、真鍮は様々なシチュエーションや環境で素材の表面を表現する事が出来ます。
真鍮をデザインに取り入れてみてはどうですか?

経年変化した物を右側のみ研磨しています。
再び元の真鍮生地が出てきます。
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		  商品名 fujisanngyo メカゴリラ (非売品) 素材 真鍮鋳物 コメント fujisanngyo 全長250mm 
 真鍮鋳物の像に染め加工
 左からロイヤル、中央ヴィンテージ、右アンティーク。
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		  商品名 fujisanngyo メカゴリラ (非売品) 素材 真鍮鋳物 コメント 全長250mm 
 真鍮鋳物の像にエイジング染め加工
 パティーナ(綠青)仕上げ
 塗装では出せない素材特有の表情を見せます。
真鍮素材の製作事例
加工方法
曲げ、切断、溶接、穴あけ、切削、塗装、染め(エイジング)、研磨
製作物
製作金物、装飾金物、什器、雑貨、アンティーク品、ヴィンテージ品などなど
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	  商品名 真鍮ヴィンテージゲーム機 (非売品) 素材 真鍮 コメント 真鍮ヴィンテージゲーム機。 正直、重いです。 
 肩もこります。
 それでもいいんです。
 友達のよりかっこよければ!
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  商品名 クローゼット洋服バー 加工方法 真鍮丸棒をT形にアルゴン溶接 コメント KYOHEI&MIRANDA様OEM製造 
 仕上げはロイヤルにて
 
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  商品名 真鍮製サイドボード 素材 木製に見えますが全て真鍮素材 加工方法 表面処理は燻し仕上げ コメント サイズ:W1900×D500×H700(mm) 塗装では出せない真鍮本来の質感を生かし表面処理は燻し仕上げ。 全面は風通しの良いルーバー仕様。 僕達の研究は続きます。 
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  商品名 真鍮製ローラースケート(非売品) 素材 真鍮 コメント 脱着式23㎝~27㎝ 
 昭和の懐かしいローラースケートを真鍮製で復刻しました。
 これを履けばクラスの人気者です。
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  商品名 真鍮製の洗濯板 素材 真鍮 コメント 280x500 
 洗濯板1960s誕生から60年の経年変化を再現。
 使用することも可能。
 真鍮は銅が60%含まれるので抗菌作用も有ります。
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  商品名 真鍮製ホッピング(非売品) 素材 グリップ以外はオール真鍮製 コメント H950mm ホッピング1950s誕生から70年物をイメージしてエイジングで再現 
 ネジ部も真鍮マイナスを使用。
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  商品名 真鍮製ルービックキューブ (非売品) 素材 真鍮 コメント 可動式。 
 キューブ全面に柄が無いので、どう動かしても正解です。
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  商品名 fujisanngyo アンティークパイプ什器 素材 真鍮 コメント fujisanngyo アンティークパイプ什器。 場所を取るので、近所の産廃屋さんで組立。 
 スクラップじゃないです…
 パイプからトップのギボシとジョイントパーツ鋳物全て真鍮。
 本物の素材は染めも美しく出ます。
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  商品名 真鍮スマートフォン(非売品) 
 (非売品)素材 真鍮 コメント 樹脂製のスマートフォンを真鍮製にチェンジ。 
 高級感が出ました。
 - 真鍮カウンター。 
 サイズW2800 真鍮スクラッチロイヤル仕上げ(光沢がうるさくなる真鍮肌を、ライトなイブシを加えることにより高級感のある落ち着いた質感を出す技法)
 また、縁を10mm立ち上げているので重厚感が出ます。
 内装、什器は全てサトウカツヤ設計室がプロデュース。
 ギャラリー「水犀-mizusai-」12月7日プレオープン。
 場所:
 台東区三筋1ー6ー2小林ビル3F
 (カキモリさんが入っているビルの3階)
 - ヴィーナス。 
 Φ70x400
 真鍮アンティーク仕上げ。
 前回の物より100年以上の経年変化をイメージしてエイジング。
 - ヴィーナス。 
 Φ70x400
 真鍮ロイヤル仕上げ。
 オスカー像がメンズならば、こちらはレディースで勝負。
 - 口金カードケース。 
 真鍮製。
 げんこ玉を閉じる時に鳴るパッチン!という音は真鍮製ならではです。
 蝶番は使わず、ワンタッチ式で開閉するミニマルデザイン。
 - ロボットアーム。 
 有害な亜鉛を吸いながらの真鍮フルカバーを溶接。
 表面処理は迷彩風に発色。
 不器用に動く指が生々しい…
 - JUMBLE TOKYO 2018。 
 ベルサール渋谷ファーストにて行われたJUMBLEにいきました。
 僕達のデザインと製作したギョーシェ彫りバングルも出展させていただきました。
 - マーライオン。 
 実験中、彼は急に会社を飛び出した!
 ブラスウィルスに感染!
 真鍮がこんなに増殖していたなんて…。
 しばらく休ませます。
 - 真鍮リング。 
 フリーサイズ。
 アジアンテイストな唐草模様。
 - 真鍮リング。 
 フリーサイズ
 日本古来からある柄の絹目、槌目、模様。
 - 真鍮ねじり。 
 真鍮の角棒や丸棒をツイストした物。
 ジュエリーやアクセサリーのパーツ、バングルやバッグハンドルのアクセントにいかがでしょうか。
富士産業の独自技術!!
伸銅品(銅や真鍮)の溶接および燻し加工
  
(認定技術)
      伸銅品の溶接及びいぶし加工
      (認定技術の説明)
      同業他社が嫌がる伸銅品(銅や真鍮)の溶接と、いぶし加工の両方をマスター。片方だけでも難易度の高い技術を組み合わせることで、他の追随を許さないレベルの加工が可能となった。
真鍮・銅製品への飽くなき挑戦物語
富士産業のリアルなエイジング加工。はじめの一歩は“銅”から
最初に受けたのは「銅のいぶし加工」。格式高い天ぷら屋のご主人から、「調理用の銅製フードカバーを店の雰囲気に合うものに仕上げてほしい」という依頼だった。
当時は、銅のいぶし加工などもちろん未経験。しかし担当の杉本は「頼まれたことは断らない」「自分を追い込み、お客様のご要望にお応えする」がモットー。リサーチと試行錯誤を重ねた末、渋みのある色合いを表現することに成功した。依頼主からも「味があるね」とお褒めの言葉をいただいた。
 
  それは「銅製の鳥かごを作りたい。海岸に漂着し、浜辺で40年間放置されていたような風合いにしてほしい」というもの。
 
  だが杉本のこだわりっぷりは、これで終わらなかった。
 
  真鍮のいぶし加工技術(エイジング)を習得。
インテリアデザイナーも驚嘆するほどの出来栄えに
   
  当時、真鍮のいぶし加工の経験はない。だが「私の辞書に“断る”の文字はない」タイプの杉本は、その日から真鍮の加工にまつわる研究をスタート。壁にぶち当たったのはその直後だった。
 
  硫化いぶし加工には「乾式」と「湿式」がある。
乾式は、硫化着色剤をスプレーで直接真鍮に吹きつけて着色する方法。
一方の湿式は、真鍮製品を薬品に浸けて黒く発色させた後、手やブラッシングで色合いを整える技法。“薬品の中に沈めては取り出し、重曹で中和する”を繰り返し行わねばならない。
湿式は自然な仕上がりになるが、色ムラが出やすく、大型製品には不向きとされていた。しかし杉本は、真鍮のリアルなエイジングを表現できる湿式が気に入った。
なんとか技術を身につけようと研究を重ねた結果、湿式で1~2m程度の大型製品を染めることに成功する。しかし研究はここで終わらず、本物の真鍮の経年変化を観察し、薬品の配合や浸ける時間、温度の微調整など試行錯誤を繰り返した。
 
  同業者も「できるわけがない」とさじを投げた「真鍮の溶接」に成功
このままでは、せっかく習得した技術が宝の持ち腐れとなる。杉本は「溶接も自社でやってみよう」と思い立った。
 
  あきらめの悪い僕は、図書館で加工法について調べてみました。でも資料はなかなか見つからない。試しに、タブーとされている方法を使ったところ、何とかくっついたんです。それから電極や電圧を調整しながら試行錯誤を繰り返しました。
 
  富士産業はエイジング加工技術と溶接技術を習得し、作れるものの自由度が大きく広がった。こうしてさまざまな製品の製造依頼が舞い込むようになったのである。


